4/25Gv

Gvっていう単語を入れるとアクセス数うなぎのぼりと聞いたので実験
一日たっても効果あるかな! ないよな!


さて、以下の内容には人を傷つけるかもしれない成分がうっすらあるいはたっぷり含まれています。
あなたの主義主張をくじく恐れがありますので、閲覧の際はどうぞご注意くださいな。


なつかしのβ2の頃にはGvなんてなかったわけで、その頃の懐古趣味はなはだしい俺にとって、Gvは未知の領域どころか反感すら覚える要素だったのです。
なーんにも考えずにポクポクとモンスターを殴り殺すROが好きだったからね。ゲーム性はあんまりないけど、そこがいい。息抜きのプチプチビニールみたいなもんです。だから、Gvが実装された時には余計なもんくっつけやがってと思って、一度だってやろうとも思わなかった。
実は自分の兄もROやってたんですが、彼の始めた時期はすでにGv実装後だったので、なんの抵抗もなくハマっていたようでした。もう6年ほど前になりますが当時の兄のブログがまだ残っていますね。記事から察するに彼は相当対人戦が好きだったようです。
まあ、駆り出されますわな。手伝えと。たしか2PC目で大魔法を乱射しとけばいいって席をゆずられて。転生はまだなかったはずなので教授などおらず、89%マステラと青ポ積んでたように記憶しています。
次あれやれ。これやれ。ここ行くぞ。おい何やってんだお前設置1セルずれてんじゃねーか。そこの隙間にダンサーきたらスクリームで俺ら壊滅するんだぞ。SG置いてLoV置いて。SG置いてLoV置いて。β2から騎士しか触ったことのなかった俺にとってその二時間は苦痛でした。
当時の俺は連日友人とゲーセン通いの日々。連ジやZDX、いわゆるガンダムvsシリーズにどっぷりでしたから、対人ゲームというものの面白さはわかっていたつもりでした。二択の駆け引きとか、コンボの入力精度とか……、いわゆる格ゲー的な要素ですね。MMORPGであるROにはもちろんないものでした。
するとこう考えますわな。あんなにまったりしていた、俺の大好きだったROが、その乏しいゲーム性のまま対人要素に侵食されている。戦闘に参加する人数が等しくないだとか、装備の差だとか、それぞれの陣営の条件が等しくない。会戦の条件が同じでないから、準備した戦力がそのまま勝敗を決する。するとギルドメンバーの層を厚くすることに重きがおかれてしまい(まあここでMMORPGらしいキャラ育成要素が入るわけだけども)、直接戦闘に意味がなくなっていないか? 多対多の乱戦だから、個人の技量で劣勢を覆せることもほとんどないし、またその技量を磨こうにも週に1回たった2時間しか練習できない。果たしてこれはゲームとして娯楽として成り立っているのか? そんなつまんねえ冷戦の裏の軍備増強みたいな、うすら寒いお仕事ゲームによくもまあ夢中になれるものだ、と当時の俺は思ったわけです。
だからGvは嫌いだった。その1回か2回のGv体験で、ほとほと懲りてしまったのですね。以来日曜8時になるたびに俺はROを落とし、なかなか夕飯に降りてこない兄を、恥ずかしながらほんの少し軽蔑してすらいたのです。そしてそのままだんだんログインしなくなり、Irisにいた騎士のアカウントは、いつの間にかIDもパスワードも忘れ去られてしまいました。


さて数年後。いつものようにアクセスしたニコニコ動画に「ラグナロクオンライン無料!」の文字が躍っています。ハテ、ROは無料でなく月額課金1500円だったはずだが。ほうなるほど、Skuldという無料サーバーができているのか。興味を覚えてしまえば、昔一度はやったゲーム、後はズルズルですね。しょうがないよ、なんせそこにはβ2があった。俺の大好きなβ2が。全員ゼロからのスタートだから誰も高級装備やカードなんて持ってない。よくわからん転生スキルも使える人がいない。でもPT募集チャットを出したら20秒で埋まる。そして、なにより、SkuldにはGvがない!
これだよこれがやりたかったんだ。冬休みということもあってほぼ毎日繋いでいたので、ステキな遊び仲間もどんどんできます。ギルドも入ります。相方もできました。ギルドマスターは別の鯖でメインキャラがいるけど今は無料の方に遊びに来てる? ふーんそういう人もいるのか。あ、ちょっと俺も狩り行くよ置いてくなよ! 準備するね!
楽しかった無料期間も終わり、明日からは有料鯖Surtへ統合されます。ギルドメンバーは継続組と引退組に別れました。俺は大学に通うためゲーセンのない土地に引っ越していましたから、代わりにいい娯楽を見つけたとばかりに継続を決めました。
明日もここで集合ねと言ったマスターが、新しく配ったギルド。1500円を払った後に知った事実。具体的に明言は避けますが、実はそのマスターのメインキャラというのは統合先のSurtにおり、そしてそのキャラはそこそこの規模のGvギルドの一員でした。無料期間中はGvなんておくびにも出さなかった彼女は、実はGvギルドの出張勧誘員だったのです。こっちは枠いっぱいだからと渡されたサブギルド。でも日曜はメインのほうに移ってね。あ、もちろんGv出てくれるよね? その言葉はGvが嫌いでしょうがない俺にとってはだまし討ちに等しかった。あんなに面倒見がよかったのは、戦力にするため? 周囲のSkuld組もそう感じたようでした。Gvに出る気はないと言ったら、急によそよそしくなったマスター。日曜しか来ない、そのGvギルドの人たち。一人ひとりと少なくなっていく、あんなに愉快だった仲間。つける人のいなくなった、いくつものシャレが効いた職位。俺も脱退を決めました。
そしてプロンテラに重い重い桜が置かれる頃。俺は相方と二人、大通り南にギルド募集の看板を立てたのです。
「Gv×」の三文字を、ことさらに強調して。


なに小説風に書いてんだ! このかっこつけ!


まあそんなわけでGAにお世話になっているわけなんですけどもね。ご存じの通り、あんなにGv嫌いだった俺が毎週勇んで駆けつけている。最初のうちはGvアレルギーだしGv×で加入したんだから出るいわれはないって突っ張ってたけども、Gvの話題になったとたんついてけないとか、相方が参加しだしたとか、廃マジを養殖してもらって恩義を感じていたりだとかで、ちょっくら出てやるか! でもこれっきりだよ! なんて考えていた俺でした。今思うと完全にお仕事Gvの発想が染みついてたな。
それで、一回出てみたらハマってしもうた。だってね、ここのGvはね、おもしろいよ、うん。お仕事ゲーじゃない。やりたいようにやって、好きなように暴れてあるいは蹂躙されて、でも光るものが確かにあって、それなり以上の戦果が出てる。ゲーム性のないGvをゲーム性のないまま、自分達の好きなキャラ育成の延長として楽しんでいる。こういうスタイルであの憎い出張勧誘のギルドをつぶせた戦いもあったと思うと胸のすく思いがした。


だからね、昨日の反省会をしつつ思った。こっからがこの文章の本題だよ。前置き超ながいよ。


あのね、いままで楽しくて忘れてたけど、あれこれ指示を受ける感じでデジャヴュって思い出した。俺そういうお仕事Gvが大嫌いだったんだ。
でもいつのまにか本気でのめりこんでいって、いつのまにか勝ちたくなって。平気で魚をバカにできるようになってた。ごめん哲。俺そういうの全然構わないと思う側だったはずなのに。
それで、「ゾンビアタック(?)するとき宿使え」とかどの口が言うの。お前が言えたギリじゃねえんだよ。ほんとごめんなさい。撤回します。
俺は、毎週2時間のお祭り騒ぎができたらそれでいい。昨日の反省会の通りに、GAのGvがお仕事方面に向かうなら、また出ないことにしようと思っています。
ふざけあう楽しさと試合をする楽しさがあると言いました。
でも残念ながらROのGvは試合をするにはシステムが脆弱すぎると思う。なにをしても装備とレベルと人数にはかなわないと思う。戦術のぶつけ合いができるのは戦力が拮抗しているところとやりあう時だけど、他からの横槍を拒否できないシステムである以上それを望むのは無理というもの。だからゴス神器つええwwwwと言いながらバタバタ死んでいくような、そういう大手の来ないところを、スキマを縫うような、その狭いスペースで同レベルのギルドを見つけてキャッキャウフフとふざけあうような、そんな楽しみ方しかできないと思う。極論かね。
試合の面白さ、人と人が腕を競う面白さを追求するなら、もっと練りこまれた別のゲームをやればいい。
そうだみんなL4Dやればいい。そんなお話でした。ちゃんちゃん。