確率の小話など

みんな大好きモンスターカード。そのドロップ確率0.02%を追い求め、今日も炭坑や棚2、トールなどあちこちで悲鳴がこだましています。
「2週間こもってようやく手に入れたぞ」「ポロっと出たと思ったらその日のうちにもう1枚!」「ルートしに来た他のやつからゴミカードが……」「息抜きに行った別狩場で2枚も変なの出しちゃった!」等々
0.02%と言えば5000分の1ですから、よく耳にするのが「5000匹狩れば1枚出る計算だよ」というセリフ。
直感的に信じてしまいそうなこの数字ですが、果たして本当にそうなのでしょうか。計算してみました。
excelで適当に式を組んで、オートフィルでぐぐぐいっと。
概要はこんな感じです

A列は倒したモンスターの数。
B列はその数を倒しても「1枚も手に入らない確率」を表します。一匹あたりの「落とさない確率」は99.98%ですから、これをべき乗すれば簡単に出すことができます。
C列は一番欲しい数字、その数を倒した時に「少なくとも1枚は入手している確率」です。100%からB列の数字を引くことによって求まります。2枚以上を正確に手に入れている確率は計算式が途端に複雑になるので割愛。でもいつかやるお


さて数字はできましたが、実態はどんな感じですかね。いまいちピンとこないですから順を追って見てみましょう。
まずは100人に1人の幸運を持っている人だとどれくらいで出るのか。
1/100、つまり1%なので、C列の数字が0.01になるところをさがせばよいのです。

これは早い。51匹と言ったらちょうど「新しく作った武器の試し切りをしていたらポロっと出た」と言った感じでしょうか。


1%の上位層なんて入れねえよ、という人には10%の上位層を見てもらいましょう。C列0.1を探します。
ありました。

まだまだ現実的な数字です。527匹。剣ガディなんかだと難しいでしょうが、ゼロムやレイドリックあたりの中堅cだと普通にこなせそうですね。
そして、そうやってこなした人のうち10人に1人がお目当てを入手しているということです。


「10人に1人なんで冗談じゃない。俺は凡人だよ!」
承知しました。ちょうど真ん中の50%を探してみることにします。
ここですね

いきなり上がりましたね。3466匹。30秒に1匹倒すとすると28時間かかります。この殲滅速度の人が1日2時間狩りして2週間かかったよ!と言ったら、その人はすごく凡人ということですね。


ここから先は運の悪い人ゾーン。8割の人がもう出しているのに、自分はここまで狩ってようやく手に入れたぜ……という苦労人は一体何匹狩ることになるのでしょうか。

8047匹。今まで以上にドカンと上がります。なんだか鬱々してくるので所要時間は計算したくありません


おや、「5000匹狩れば1枚」の5000を超えてしまいました。
ちょっと戻って5000匹のところを見てみることにします。

けっこう微妙なラインですね……63%。確かに出ていてもおかしくはないですが出ていないこともまだまだありえる感じです。


話を戻しまして、9割の人はこんだけ狩ったら1枚は出るよの数字。

1万匹こえちゃった。これだけ出ないとなると周囲に運を吸い取られている感覚がしてくると思います。


さすがに出てくれよ!99%の人が出せる数字。

2万3千匹とかどうしたらいいの。スリッパだと教範なしでも82M稼げます。
モンクのオーラロード全スリッパで名刺1枚しか出なかった!という人は上位1%の不幸の持ち主です。
片や51匹。幸不幸逆転したら23024匹。


よろしい、ならば戦争だ。出ない確率が99.98%なら出る確率を99.98%にしてやんよ。

よんまんにせんごひゃくななじゅっぴきだってー
こんだけ狩って1枚って、たぶん4万匹狩るあたりまでクライアントにカードのデータが入ってなかったんだと思います。


いかがでしたでしょうか。
相手が確率である以上「こんだけ狩れば1枚は出る計算」なんていうセリフは成り立たないということがわかっていただけたかと思います。
最後に、せっかくexcelを引っ張り出してきたってんで適当に拵えた折れ線グラフを張ってお別れしたいと思います。
ではまた次回!すばらしき数学の世界でお会いしましょう!(違